【コウガイビル】キモイ?だから何?見た目で嫌わないで。
2023.04.12
いきなりキモイ写真で失礼しました。
今朝、我が家の裏口にひょっこり出てきた虫の写真です。キモイ? ええ、キモイですよね。
でもね、見た目で嫌わないでください。
コウガイビル:
コイツは「コウガイビル」
さあ、ご存知ない方は、この名前を聞いてますます嫌いになりましたね?
「ヒル」
えええええ!ヒルって蛭ですか???血を吸うアイツですか??ヤバイ奴じゃないですか!?!?
「コウガイ」
しかも、コウガイって、公害ですか? めちゃめちゃヤバイ奴感ハンパないじゃないですか!
いえいえ、勘違いなさらないでください。
「コウガイビル」の名前について:
まず「ヒル」という部分についてですが、見た目は確かに蛭っぽいのですが、進化系統分類学上、コウガイビルはヒルとは全く別の生き物なのだそうです。
いわゆる「ヒル(蛭」は、「環形動物門ヒル網Hirudinea」という仲間の生き物。一方で「コウガイビル」は、「扁形動物門三岐腸目リクウズムシ科コウガイビル亜科Bipaliidae」に分類されていまして、要するにプラナリアに近い仲間なのだそうです。
また「コウガイ」という部分について、これは「公害」のことではなく、頭の形状が笄(こうがい)に似ていることからつけられた名前。「笄(こうがい)」とは、昔からある髪結い道具のことだそうです。
コウガイビルの生態、家庭菜園にとって益虫か害虫か:
コウガイビルは乾燥に弱く、湿潤な環境を好むそうです。まあ、見た目からしてそうですよね。
その他の生態はあまりよく分かっていないようですが、プラナリアのように強力な再生能力を持っており、体が2つに千切れたら2匹になるそうです。すごい! 体内にテトロドトキシンという毒を持つ種類もいるそうですが、基本的に人間に対する害はないみたい。
注目なのは、その食性。肉食性で、ナメクジやカタツムリ、ミミズ、小型の昆虫などを捕食しているのだとか。ナメクジやカタツムリを食べてくれる!! 家庭菜園をしていてナメクジに困っている方も多いのでは? そう考えると、コウガイビルは益虫!…ってことで良かったですか?
しかしながら、雑菌や寄生虫などをもっている可能性はありますので、素手では触らない方が良いですし、もし触れてしまったときは十分に手指を洗浄した方が良いでしょうね。
畑に放してあげました:
農薬を使わない自然農、環境再生型農業、リジェネラティブ農業においては、きっと強い味方のコウガイビル。あんまり嫌わないでくださいね。
そんなわけですから、今回、我が家の玄関に出現したコウガイビルくんは、畑に放してあげました。ナメクジをどんどん食べてね!!
それでもね…。
益虫と分かっていても…、人間に害はないとわかっていても…、不意にコイツを見つけてしまうと、やっぱりドキッとしてしまう私なのでした。
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