私が我が家の家庭菜園をメインでするようになったのが昨年(2021年)の春のこと。それ以前には、母がこの家庭菜園を全面的に世話をし、私はほとんど関与しておりませんでした。
母はマメな人なので、春は畑を全面耕起し(もっとも、これは私の仕事でしたが…(笑))、畑の雑草を丁寧に抜き取り、作物以外には雑草がほとんどない畑を作っておりました。畑に除草剤は使っておりませんでしたが、市販されている農薬は少々使用しておりました。
そんな畑の悩みの種の1つが、アリ(蟻)だったのです。
畑の通路や、畝の脇、敷石の継ぎ目などに、いつの間にか作られているアリの巣。我が家の畑には少なくとも4種類のアリがいて、複数の巣を作っておりました。母はこのアリをたいそう嫌っておりまして、アリの巣コロリみたいな毒餌方式の殺虫剤をよく使用したりしておりましたけど、一向に効果は上がらず、困っておりました。
その当時から、私は何となく思っていたのですけど、アリってひらけた場所に巣を作る傾向があるのではないでしょうか。草が繁茂している場所には巣を作らないように思えます。そして案の定、昨年春から私がこの家庭菜園の管理をメインに行うようになり、見様見真似で環境再生型農業・自然農の考え方を取り入れ、畑を雑草だらけにしてみたところ、畑のアリの巣が消えました。
自然界におけるアリの役割を想像してみる:
こんな観察結果から、この自然界におけるアリの役割を、私はこんな風に想像してみました。もちろん、私は生態学者でも何でもありませんので、ただの想像ですが。
土壌が固く引き締まり、植物が暮らしにくい環境が発生してしまったとき、アリは好んでそのような場所に巣を作るのではないでしょうか。アリは引き締まった土に穴をあけて通気性、通水性を高め、餌として有機物を土の中に運び込みます。幼虫などの糞も土を良くすることでしょう。また、アリはスミレの種を運ぶと聞いたことがあります(”エライオソーム”で検索してください)。このようにして、アリは植物の生えなくなった土地を蘇らせる先駆的役割を果たし、植物の種を運んできて、土地の緑化の基礎を作るのではないでしょうか。
なんか、そういう想像をしていると、ホントこの自然界ってよくできてるな~っと、楽しい気持ちになってまいります。